スタッフの思い(2)根本さん

 
こどもたちの笑顔がいっぱい!「ふくの島」とこどもたちの素敵な出会いが続くといいな。

2018年度の「遊びと学びのミュージアム」のテーマは、「いっしょってうれしいな」です。
年齢に性別、好きものや得意なこと…。それぞれ違うこどもも大人も、みんなの個性が出会い集まるからこそ、新しい気づきや学びとなって「出会えてよかった」「いっしょってうれしいな」と思えるようになるはず、なったらいいな…。そんなスタッフたちの想いや願いから、今年度の企画はスタートしました。「展示作品やワークショップを通して、こどもにも大人にもこどもの村に来てくれる誰にとっても、たくさんの素敵な出会いが訪れる1年間にしたい」と、この春から企画展「タムタムと、めぐるトワル(共催:特定非営利活動法人 多夢多夢舎中山工房)」と企画展「ふくの島展2018in霊山こどもの村(共催:特定非営利活動法人 南相馬ファクトリー)」を開催、6月からは絵本原画展「ぼくと2まい葉」文・水田宗子、絵・小原風子(ポエムピース刊)も同時開催しています。
 
 沈まないお日さまのサンジイサンに見守られ、いつも明るい「ふくの島」には、秘密のハナゾノに住んで島の貴重な資源である色とりどりのカフンから”消えない火”を作っている「ハナマン」、ときどき島に夜を連れてきてくれる「ノッポジージョ」など、自然からイメージされた住人のほかに、福島県の3つの地域(浜通り、中通り、会津地方)から名付けられた「ハマー」、「ナカマン」、「アヅ」、お話好きな「アラマー」やおしゃれが大好きな「イモムシペンペン」など、たくさんの個性的で魅力あふれる住人たちが、楽しく平和に暮らしています。

 わたしは、企画展開始からこれまでの数ヶ月間、こどもたちと「ふくの島」の住人たちとの素敵な出会いの瞬間にたくさん立ちあうことができました。こどもたちのきらきらな笑顔、いきいきとした様子、側で見守りながら楽しんでくださる保護者の方と一緒に過ごす時間は、いつもとても温かく優しい幸せな時間です。
 
 たきざわくるみさんのキャラクター原画の他、これまで関わられたデザイナーさん、イラストレーターさん、絵本作家さんが表現した「ふくの島」の作品との出会いやワークショップを通しての出会いなど、その出会い方は様々ですが、こどもたちはその都度、個性豊かな島の住人たちの中からお気に入りの子をみつけ、名前を覚え、すぐに仲良くなっていました。一生懸命、お友達になった住人のことを可愛らしく話してくれたり、紙に描いて見せてくれたり…。こどもたちだけでなく展示作品を見た大人の方からも「すごいですね」「なんだかこの子にすごく惹かれる」など、住人たちやそれを描いた作家さんとの出会いを喜んでくださっていることが伝わる嬉しい言葉をいただきました。

 これまで想像の島だった「ふくの島」の「ヘナヘのゆうびんやさん」がもし現実に開局したら、”こどもたちの気持ちを表現する手紙”や”その気持ちを受け止めてくれるポスト”を通して、こどもの村に遊びに来てくれるこどもたちはもちろん、遠く離れた場所に住むこどもたちとも繋がる場がうまれ、これまでのような素敵な出会いがこれかも続いていくのでは…?と夢見ています。

 8月の夏祭りイベントも、地元のボランティアを中心とした応援してくださる皆さん、楽しいワークショップを考えてくださる作家の皆さん、たくさんの出会いを楽しみに遊びに来てくれるこどもたちと一緒のわくわくがいっぱいの時間になりそうで、今からとても楽しみです。