スタッフの思い(1)小笠原さん

 
「ふくの島」はだれもが親しみを覚えるような世界観と魅力的なキャラクターたちが物語へ呼び込むように、想像の世界をひろげてくれます。想像力はすべての島の住人たちと出会うための力です。島の住人たちがこどもの村といったリアルな世界に登場することで、こどもたちにとっては、日常と非日常の世界がつながった境界となるかもしれません。

例えば、ひとやすみの名人、ふくの島の郵便屋さんヘナヘナさんと出会うことは、出会った島の住人に宛てて、手紙をだすひとときとして、日常で感じている気持ちを言葉や絵といった見える形にすることを助け、気持ちをひとやすみさせるような、そっと寄り添うような時間になると思います。また、過去「アノコロ」へ走る赤い電車と出会うことは、未来の「イツカ」にも届くような、時空を超えて大人になっても子どものときの自分と出会えるような力とになり、未来を支える力になるかもしれません。

霊山こどもの村が、こどもたちにとって身近で親しみのある生き物や植物と出会える場であり、ワークショップを通して出会ったことのない見えない想像の世界のものとも出会える場となることで、その多様な出会いから豊かな感性を育む場となると考えます。

その最初の試みとして、ふくの島のヘナヘナの郵便局を見える形でこどもの村で開局することで、物語が扉をひらくきっかけづくりになることを願います。